作る時に考えていること
「食べた人が喜ぶことをイメージしながら作る。それがいちばん楽しいですね。笑顔の瞬間が本当にうれしいんですよ。その気持ちで作る。これだけは譲れないです。素材よりも何よりもいちばん大切なのはそこだと思っています」この譲れない心は少年の頃からあったという。東京から帰ってきてお客さんと接する場面がいろいろできた。お菓子教室やイベント。接することは本当に楽しいと感じていた。「作ったものを食べていただきながら会話が弾む。そういう場を自由に持てるということ。もしかしたらこれが本当の目標かも知れない。望んでいたものかも知れない」彼はそう感じはじめていた。
お客さまはケーキに何を望んでいるのか
彼はこう言い切る。「ケーキ作りというのはひとつの手段だと思っています」何かを達成するには何か手段がいる。ケーキは、笑顔や幸福そういう気持ちにするための手段のひとつだという。「私ができることはケーキをつくること。他のことをやろうとは思いません。私のケーキを手段として使っていただいて笑顔になっていただければ、それほどうれしいことはない」あくまでもケーキは主役ではないと強調する。笑っている時が一番幸せを感じている時。だから笑顔をいっぱいつくりたい。それが彼の根底にある。「材料とか健康志向とか色とか、大切ですよね。でもそれはもう当たり前なんですよ。お客さまはケーキに何を望んでいるのか。小さいけれど、そこに幸せがあるからだと私は思っています。ひとつ400いくらで買うことができる。本当にちっちゃいんです。私はそれをやりたい」 |